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地域発電の開発を推進

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地域発電の開発を推進します

電力需給問題解決と地域経済の発展に寄与します

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地域発電の開発を推進し、街づくりに貢献し、ひいては我国の電力需給問題解決と地域経済の発展に寄与します。

御礼

謹啓
芒種の候、貴台におかれましては益々ご清祥の段お慶び申し上げます。
本年8月10日は伊東市市制70周年の佳節に当たりますが、平成最後の30年5月31日に伊東市大川浄水場小水力発電所の竣工稼働式典に公務や仕事にご多忙の60名に上る各位がご参集賜り、ご臨席をいただきましたこと主催者といたしまして心から御礼申し上げます。
2,3日前から当日は風雨になるとの予報があり当日の準備に困惑いたしましたが、幸いご地元の斉藤組のご厚意によりテントや椅子など万全なご用意をしていただき無事準備ができましたことこの機会に御礼申し上げます。そして、地元の鎌田神社の宮司であられる朝日神官により予定通り11時半より修祓から神酒拝戴まで滞ることなく式典を執り行えることができ、本当に感謝いたしております。本来ならば玉串奉奠者には各傘下企業の代表の各位とも思いましたがその後の日程の都合により伊東市を代表して小野達也市長、工事関係者を代表して日本ファシリオ株式会社東京本店常務執行役員家村研児本店長、社団よりは不肖代表理事を務めております杉原良孝の3名で執り行いさせていただきました。
お足元の悪い中ご臨席賜りました伊東市市議会議員の各位、伊東市上下水道部の白鳥部長はじめ本事業を事務的にご指導願いました職員各位、伊東市松川漁業協同組合山本組合長、そして昨年から本年にかけ本当に寒い中延べ1000名以上の方々が工事に携わって頂きましたが、その工事関係者の中で中心的な役割を担っていただきました企業関係者、地元をはじめ政府、民間金融機関での融資が断れられた中、再生可能エネルギーに理解をされ割賦にて資金調達にご協力いだいたリコーリースの担当役員並びに担当者の皆様に改めて感謝申し上げます。
私共といたしましては、水力発電は日本各地の事例を鑑みてもメンテナンスさえしっかりし、無事故で大災害にも遭遇しなければ何十年も稼働できますのであらゆる再生可能エネルギーの中で最も優れているものと考えております。そして天の恵みにより与えられている水を活用するもので、さらに地球環境においてもCO2を全く出さない無害ですので安心、安全でメンテナンスさえしっかりすれば、半永久的に利用でき、言い換えれば半永久的に純国産電力エネルギーを与えてくれるというとてつもない装置であることを、もっともっと多くの議員や公務員、国民に知っていただき、この種の発電を各地で活用すべきとの考え方を普及させたいと思っております。さらに水力発電では廃棄物も出ず災害にも強い水力発電はちなみに明治以降にも頻繁に起こっている震災でも全国何千というダムは壊れた例がなく、もちろん阪神大震災、東日本大震災でもどこのダムも崩れることはありませんでした。かつて最も安全で発電原価が安価であるといわれベースロード電源として全国各地に設置された原発でも震災の津波によりその処理には何年かかるか、いくらかかるかわかっていないのが現実でしょう。それはあのチェノブイリが30年たっても事故から収束していないことを見ても明らかです。一般の建物や、高速道路の高架、橋梁などいかに強固に見えても必ず崩れることは震災などで証明済みです。しかしなぜ震災でダムが壊れなかったことを検証すれば、ご承知の方もおられると存じますが、ダムのコンクリートには鉄筋が使われていないからです。ビルのコンクリートの中には鉄筋が入っているので20年50年と過ぎるとさびてもろくなるからです。ダムのコンクリートはセメントと砂と石だけで造られているので、何百年経とうが劣化して弱くなることはありません。すなわちダムのコンクリートに使われるセメントは石灰岩であり、それと砂と石が固まっているのがコンクリートであります。つまりダムのコンクリートは天然の岩盤の凝灰岩と同じであり、これは年代を経るごとに強固になります。さらにダムは新鮮で頑丈な岩盤の上に直接コンクリートを打ち込んで造られます。さらにダムの強固さは底のコンクリートの厚さが数十メートルから百メートル以上になっており、ビルよりもおよそ百倍も厚い壁でできています。言い換えれば人工物というより天然の山のようなものでありあのピラミットにも匹敵するでしょう。折角の機会でありましたのでダムを活用した水力発電の安全性、そして、さらなる活用に皆さんの注目が集まればと思い述べさせていただきました。
社団といたしましては、伊東市との協定によりこれから20年間は社団で運用させていただき、法人税、消費税、固定資産税、流水占用費、事業用借地代、外注メンテナンス費や24時間365日の監視業務費、主任技術者委託費、保険料を毎年支払いながら、今まで5年間もかかった準備に要した費用、そして、何よりも水車制作費や諸工事、各種設備にかかった費用に対する割賦返済費用、その他運営費などの借り入れが完済し、その後無償にて伊東市に譲渡し未来永劫伊東市の資産として活用願えればと考えております。そしてその間、ささやかながら、ダムや河川の環境整備にも貢献いたす所存です。美しく住みやすい伊東の自然を守りながら、エネルギーの自給の一助になればと考えます。
重ねて伊東市浄水場小水力発電所の竣工可動式にご臨席賜り本当にありがとうございました。これからもいろいろご教導賜れば幸甚に存じます。
敬具

一般社団法人地域発電推進機構
代表理事  杉原 良孝


追伸 当日正午から市内のホテルにて関係者と社団の役員を交えての懇親会を開催させていただきましたところ、公務ご多端な小野市長様をはじめ佃前市長、有志の市議各位、本事業を完成に導かれた企業関係者各位そして社団の役員が参加し約一時間懇談の機会を持つことができ本当に有意義な会となり良かったと感謝しております。本日までこのような機会を持つことができませんでしたので、皆様方のご意見やご感想をお伺いすることができ、社団としてこれからの活動に大きな勇気とご助言を賜ることができありがとうございました。
また、午前中の竣工稼働式典に日本ファシリオ株式会社、田中水力株式会社、日本電力株式会社、株式会社齋藤組、株式会社小川電気商会など工事を担当されました各社から寄せられた奉献酒につきましては、ここに感謝申し上げ、本来当日の神事の閉式前に神酒拝戴ということで直会すなわちかわらけにお神酒を用意してお渡しし神官の合図にてお神酒を参列者お渡しし頂戴するべきことでしたが時間の都合上、各社からの奉献酒は工事関係者の皆様方お配りいたし、ともに完成を慶び末永く稼働できますよう祈念し手頂くことといたしましたことご報告申し上げます
末筆に当たりご来会されました各位の一層のご健勝ご活躍を祈念申し上げます。そして更なる伊東市の活性化ご発展に私共がいささかでもご寄与できれば幸甚と考えております。 尚、当日小野市長、伊東市市議会議員各位からいただきました懇親会費につきましては、ありがたく頂戴いたし、本来はその場にてお渡ししなければならなかった領収書を大変遅くなりましたが、社団より同封送付させていただきます。
ありがとうございました。

竣工稼働式にて挨拶をする小野市長
竣工稼働式にて挨拶をする小野市長

竣工稼働式にて成功を祈願する小野市長
竣工稼働式にて成功を祈願する小野市長

竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事
竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事

竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事2
竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事2

竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事3
竣工稼働式にて来賓を前に挨拶をする杉原代表理事3

竣工稼働式にて司会を務める丸山業務執行理事
竣工稼働式にて司会を務める丸山業務執行理事

懇親会にて挨拶をする小野市長
懇親会にて挨拶をする小野市長

懇親会にて挨拶をする杉原代表理事
懇親会にて挨拶をする杉原代表理事

伊東市大川浄水場小水力発電所竣工稼働式ご挨拶

 本日はご多忙中にもかかわらずご臨席賜りまして心より感謝御礼申し上げます。ご臨席各位のご尽力に合わせまして各省はもとより県市のご協力も頂戴し、一般社団法人地域発電推進機構は5年の歳月をかけこの伊東市の大川浄水場内に小水力発電所を設置し、本日無事に竣工稼働式を迎えることができました。本当にようやく完成したとの想いで感無量です。各位のご支援がなければ到底完成できなかったと思います。私たちは今回の事業を通じて多くのことを学びました。それは、この事業を推進することが、国にとっても地元にとっても正しいという信念を貫きとおしたからこそ、本日を迎えることができたこと。そして多くの善意と仲間に支えられたからこそたどりつけたこと。本当にありがとうございました。
 水力発電は、安全で永続的エネルギーである天から降り注ぐ無償の水を活用し、化石燃料と異なり発電においてCO2など地球に有害な物質を一切出さず、昼夜を問わず発電が可能であるため、まさに理想的な発電方法です。この機会にぜひ特定多目的ダム法の改正に加え、河川法第1条の改正により、従前の、治水、利水、環境保全に加えて水力エネルギー開発を河川行政の目的に掲げるべきと考えます。国や地方団体の管理下にあるダム、河川、水路などの利用の中に、発電に供することができることが明記されることを心より願うものであります。この際、国・地方団体は、全国の水資源を総点検し、民間活力によって税金を使うことなく地元金融機関の融資を活用し、発電事業において地元の有志や事業家などが中心となりスピィーディーに許認可が受けられるようにすれば、エネルギーの地産地消に大きく貢献できると確信するとともに、地方創生・地方の活性化に寄与することと思います。
 私共の5年間はあまりにも長く、多くの同志が完成はおぼつかないのではと不安になるようになりました。準備にかかる費用も多額となり、それらの資金繰りも大変でした。国土交通省や厚生労働省、伊東市などからご指導を賜ったにも関わらず、静岡県による事前協議がなければ申請を受け付けないとの対応はいかがとも思います。事前相談の段階で一定の条件を公表しそれらの資料が整えられれば申請を受け付けるなどのスピィーディーな行政対応が強く望まれます。同時にダムの過去30年間の水量や、過去10年間でダムの水位が2メートル下がった日数などのビックデータなど当然に県が記録・保持しているものを開示せず、社団にて調べるよう指示するようなことは、いたずらに協議の場につくことを遅らせるための意地の悪い仕打ちとも受けとれます。県が持っておられる資料が開示されれば事業もスムーズに開始でき、外部のコンサル会社などに余分な費用を使わなくても計画が進められます。同じ県内の伊豆地方の河川を活用した小水力発電は8ヶ月で認可されたとの話も伺いました。もちろん当方の小水力発電とは規模も方法も違うと思いますが、担当される県におかれましては再生可能エネルギー活用に対するご理解を強く願うものであります。
 本年、静岡県では県内の市町の小水力、バイオマス、温泉熱の地域資源を活用した3つのエネルギー導入支援策を拡充し1億9100万円の予算枠を確保したと報道されております。小水力については助成対象になる出力規模を緩和、エネルギーの地産地消を推進するとしております。新エネルギー導入補助についての上限額は可能性調査300万円、設備導入が200万円から1億3千万円です。いずれも補助率は3分の1以内となっております。これは県のエネルギー政策課が担当しており、今年で4年目とのことですが、私共はこの4年間一度も県の交通基盤部の河川企画課や熱海土木の担当者からはこのような制度の活用についてエネルギー政策課と相談されたらいかがでしょうかといったご指導などを頂けなかったことは誠に残念で、役所の縦割り行政の欠陥がこんなところにもあったといえましょう。水力や太陽光、風力、地熱や温泉などは自然界の贈り物であり誰のものでもありません。しいて言えば全国民の財産であります。この財産の有効的な活用をいかに効率的に進めるかが議会や役所の仕事の一つでしょう。それがこれからの世界にとっても、日本にとっても、そして地方にとっても大切なことは弁を待たないことです。
 今、各自治体では、第三セクターや民間活力を導入しやすくし、地産地消という自前の電源を確保することは災害対策上も大切であり、海外に燃料の多くを依存することは国のエネルギーの安全保障の面からも一考する必要があると存じます。さらに化石燃料などの輸入は外貨がそれだけ流失することであり、さらに化石燃料は地球環境の上でもできるだけ少なくせねば異常気象などの原因にもなりかねないと考えます。そのため世界各国でCO2削減に努力いたしております。
 財政出動により税金を使うことなく、再生可能エネルギーの事業化に取り組む民間事業者に地元金融機関が長期にわたって安心して融資するためには、例えば事業者が発電収入の年1%位のお金を信用保証協会や保償会社に払うことにより全額融資が可能とするなどの工夫が必要でしょう。私共は金融機関の多くに断られたため、リース会社にお願いし高額のリース料を払いやっと資金調達が叶い完成できましたことに感謝しております。また準備期間が長くなったために自分たちが出し合った基金だけでは不足し、やむを得ず不足分は自分たちで融通し、やっと今日を迎えることができました。この機会に市民各位が再生可能エネルギーによる電力自給を見直す機会となることを期待いたします。
 第二の故郷ともいえるこの伊東市が英知を結集し住みやすく、安全な都市となることを祈願いたします。竣工可動式の御礼にしてはだいぶ話がそれたとは思いますが、私たちは日本の将来を考え、東京一極集中でもし大震災に被災したならば本当に大変でありその危険は誰でも知っているところです。だからこそ、地方創生で企業や教育機関、病院などを地方に移転するとともに地産地消の食料やエネルギーを今から準備することが大切だと考えます。原発の廃炉は50年もかかるといわれているのにも関わらずこれからも原発に頼るのはいかがでしょうか。防衛上ももしも原発が第3国に占拠されたり、狙われたらどうなるでしょうか。早く安全なエネルギーを持とうではありませんか。科学技術の発展で、蓄電技術も進み、ガソリンに代わり水素エネルギーの時代に入ろうとしております。教育立国をめざし優秀な若者に研究の機会を十分与え、物心共に豊かな郷土を築こうではありませんか。
 伊東の小野市長は市民の皆様ご承知のように、市民の声を十分聴いて行政に生かそうと頑張っておられます。次は市民だけでなく外国の人はもちろん県外の声も聴く機会を持たれ、多くの人が伊東で暮らしてみたい、行ってみたい、そんな伊東市にみんなで取り組もうではありませんか。
 小水力発電はもとより、観光地ではない湖水やため池などで森林を切ることなく太陽光発電もできますし、旅館や会社、老人ホーム、保養所や学校、役所などあらゆる民間の建物や公的建物などの屋上でも十分太陽光発電は可能です。また、農地の上を利用しての太陽光発電も各地で行われており、さらにこの電力を利用しての花卉栽培や野菜、果物などの生産を通じて地方創生を図っております。
 加えて、再生可能エネルギーを利用した養殖漁業も内陸部で成功しております。一方で、LEDの普及によって消費電力も大幅に削減できています。発電、節電等の広報も大切ですしそれを行う事業者に対する指導も欠かせません。日本各地ではいろいろな試みをしておりますのでそれらの情報収集とそれを市民に紹介し取り組んでもらうことが肝要です。 私共は地域発電を各地で盛んにすることによりその地域の発展に寄与致したいと思っております。尚、今回の伊東市大川浄水場小水力発電所は今後20年間社団にて運用し、法人税、消費税、固定資産税、流水占用費、保険料、電気主任技術者や24時間の業務監視者の費用、メンテナンス費用などの事業支出並びに事業準備費、発電機及び関係機器費用や工事費、運営費などの借入金の返済が終わりましたら、伊東市に無償で移管することといたしております。そしてその間水源地のダムや河川の環境整備にもささやかながら貢献する決意です。
 本日ご多忙の中、この竣工可動式にご列席された、小野伊東市長をはじめ伊東市の皆様、市議会議員の皆様、地元関係者の皆様、そしてこの工事に多大な貢献をされた工事関係の皆様、事業資金を手当て頂いたリコーリースの皆様、そして、マスコミのみなさんに重ねて心より御礼を申し上げ感謝申し上げます。そしてこの小さな試みが大きく報道され、静岡県はもとより日本全国において再生可能エネルギー開発が行われ、国内で蓄積された再生可能エネルギー開発技術の輸出を推進することで電力事情の悪い世界の国々の発展に寄与することを願っています。そして産業の糧である電力が各国で自給自足できればと大きな希望を持っております。
 本日出席予定であった元国土交通省河川局長であり社団の竹村公太郎理事はマレーシアからの要人が来日されたため欠席せざるを得なくなりましたが、本年3月に皇太子殿下とともにブラジルの世界水フォーラムに参加され、その直後の3月29日にこの小水力発電所の伊東市長、議長をはじめ市議のみなさん、マスコミ関係者との視察に参加され、本日もぜひ参加したいとのことでしたが欠礼いたさざるを得なかったことをご報告申し上げます。竹村理事は東洋経済新報社から一昨年9月に<水力発電が日本を救う>今あるダムで年間2兆円の電力を増やせる、という本を出版されました。本書は発売とともに大きな話題となり石井国土交通大臣も全国の水資源の調査を決意したとのことです。 重ねてもうしあげることになりますが、今日、水源地は過疎化で悩み、森林の荒廃に苦しんでおります。山に降った水が川となり、海に流れ、蒸発して雲となり、また地上に雨をもたらします。この無限ともいえる水をいかに活用するかが私たちの課題といえましょう。私たちはこの機会に持続可能なエネルギー、無公害で地球にやさしいエネルギーは何であるか、またその電力の蓄電技術の向上やその他の再生可能エネルギーを日本の美しい自然を損なうことなくどのような手段方法で開発すればよいのかを皆さんとともに再考する時が来たと思います。
 空気と水と太陽などはあるのが当たり前と思われている今日、大災害などで送電線が切断され大停電に陥った場合をお考え願います。家でも商店や工場もホテルも病院や役所も稼働できなくなります。その被害を最小限にするのが地産地消の発電所、自家発電機能を持った建物、燃料電池や高性能の蓄電池などでしょう。災害などで孤立しても安心できる方法を今からみんなで考えませんか。
 本日ご来臨賜りました各位のご健勝、ご活躍そして伊東市の活性化を祈念いたしますとともに、これまでのご尽力に感謝申し上げ、今後とも社団に対しましての一層のご理解、ご協力をお願い申し上げます。ありがとうございました。

平成30年5月31日
一般社団法人地域発電推進機構
代表理事  杉原 良孝

伊東市大川浄水場小水力発電所

2018年04月01日「発電機稼働」

4月1日午前0時過ぎ 丸山千重子理事により、本社内にある遠隔監視装置を使って発電機を稼働致しましたことをご報告いたします。

2018年04月01日「ご案内パンフレット」

伊東市大川浄水場小水力発電所のご案内パンフレット
伊東市大川浄水場小水力発電所のご案内パンフレットはこちらからご覧いただけます。(PDFファイル860KB)

2018年03月29日「ご挨拶」

謹啓
春の彼岸も過ぎやっと暖かい日が続くようになりました。本日はご多用のところ各位におかれましては、伊東市大川浄水場小水力発電所のご視察にご来駕賜り、心より感謝申し上げます。
本事業は概ね5年の歳月をかけやっと経済産業省、国土交通省、厚生労働省、静岡県、伊東市及びご地元のご理解、ご協力を得て、静岡県伊東市の奥野ダムから大川浄水場までの導水管の水圧を活用した、小水力発電施設が延べ1千人以上の方々のご尽力により本年3月中に完成の運びとなりました。今月に入り試運転を行い今週3月26日27日の両日に伊東市の職員の方にも臨場していただき最終的な竣工検査を完了し何とか29日のご視察に間に合うことができました。約5か月間にわたり寒く冷たい浄水場での作業に取り組まれご尽力された皆様、そして、この事業に対して色々な面で支えていただきました皆様に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
本日は4月1日の発電運用開始前ですが、伊東市上下水道部よりの要請により、小野伊東市長、佃伊東市名誉顧問、伊東市副市長、上下水道部長はじめ担当職員、さらには伊東市議会井戸議長をはじめ有志の市議会議員各位及び、地元でご理解ご協力いただきました区長、漁業関係者の皆様、そして地元のマスコミ各社の皆様に伊東市大川浄水場小水力発電所のご視察いただくこととなりました。本当にご足労賜り重ねて御礼申し上げます。
本来このような機会をいただきましたので社団代表理事である杉原良孝(株式会社Google取締役)が皆様にご挨拶申し上げるところですが、杉原代表理事は本日7時半米国より成田に到着、伊東に直行する予定でしたが午後1時に林文部科学大臣との面談が急きょ入り誠に失礼ながら欠礼させていただきます。また、社団顧問の鈴木雅近(前静岡県副知事)も所要のため出席できず皆様にくれぐれもよろしくとのご連絡をいただきました。いずれ機会を持ちまして皆様にご挨拶いたしますのでご了承願います。
社団としましてはこの機会に、従来東京にありました社団の所在地を伊東市内に移転することとし法務局にその手続きを行いました。これは本店を伊東市に移すことにより、4月1日より発電所を稼働することに伴い、静岡県伊東市には法人県市民税などを納付することになり、さらに静岡県には流水占用料を、伊東市には事業用地借地代、固定資産税などを納付することになり、ささやかながら地方財政の一助になればと思い移転を決意いたしました。さらにこの地域発電設備を設置することにより雇用及び需要の創出等地域経済に少しでも貢献できればと考えたからです。そして何よりも政府の固定買取り制度を活用し、20年間の全量売電により準備費、設備費、保険料、運用費、諸税等を賄った後は、この施設を伊東市に提供することにより将来的には大川浄水場の電源確保と人口減少による減収対策にも大いに役立つことを期待しております。
私たちは、何よりも地域に埋もれているエネルギー源を発掘し税金を使わずに民間活力で地道で小規模ながら創意工夫で地域の自立的な発展に役立つ試みを市民や全国民に理解していただくことこそ、CO2の削減、安全で永続性のあるエネルギーの確保、純国産のエネルギーの拡大が将来の日本にとって大きな価値になることを、さらに地産地消のエネルギーを増やすことによる地域の電力需給問題や地域経済の発展に大きな福音となることを願っています。
ご高承の通り、水力発電はメンテナンスをしっかり行えば何十年も稼働しております。社団としては今後大きな災害などによる被災がないことを祈り、当方が責任をもって運用にあたっている20年間は、365日24時間、発電の発電流量や有効電力、鉄管水圧をはじめ故障や運転の停止、復帰運転などの操作さらには導水設備の電動ゲートや流量調整弁の故障や流量計室の漏水など東電からの停電の対処を含む24時間常時監視体制を整備し、万全の運用体制を行うこととしております。発電後の水は市民の水道に必要な水は浄水場に、必要のない水は伊東大川に戻し、ダム湖や河川環境にできるだけ影響を与えることの無いように県、市と協議を重ね設計をいたしました。もとより奥野ダムは伊東市の観光資源でもあります。私たちは微力ながら、国や県、市と協力して水源地や森林の環境整備にもご尽力致したいと思っております。同時にダムから海にそそぐ大川の素晴らしい景観を守り続けたいと考えております。
この機会にぜひご紹介いたしたいのは、今朝ブラジル出張の疲れも取れない中、駆けつけて来られた社団創設以来の同志であり専門家の竹村公太郎理事(元国土交通省河川局長)が、一昨年9月に東洋経済新報社から出版されその年の12月に早くも増刷された『水力発電が日本を救う』―今あるダムで年間2兆円の電力を増やせる―との名著です。持続可能な日本のための秘策とし世界でもまれな<地形>と<気象>でエネルギー大国になれると水力のプロである竹村日本水フォーラム事務局長が本書の中で訴えております。竹村理事は今月も皇太子殿下とともにブラジルでの世界水フォーラムに参加されておられ、皇太子殿下も若き頃より世界の水に大きなご関心を持たれておられることはご高承の通りであります。本書は発売と同時に大きな話題となり、石井国土交通大臣も全国の水資源の調査をすることを決意したと伺っております。大臣だけでなく多くの国会議員、地方議員、首長や担当する職員のみなさんからも必読の書であるとのご評価をいただいております。 今、水源地は過疎化で悩み、森林の荒廃で苦しんでいます。山に降った水が川となり、海に流れ、蒸発して雲となり、また本土に雨をもたらします。この無限ともいえる水をいかに活用するかがこれからの人類に課せられた大きな課題です。さらに、未来のエネルギーを考察するに、再生可能エネルギーの様々な分野で政府も自治体も精力的に推進しておりますが、これからの課題は電力の貯蔵でしょう。各種の方法で作られた電力エネルギーを貯蔵できれば、電力の原材料の輸入など不要になります。これはエネルギーの安全保障面からも大切と考えます。実は水の電気分解は水素構造の究極の手法であります。水はどこにも存在しこの水がエネルギーになります。近代文明の代表的な内燃エンジンの自動車メーカーであるトヨタやホンダも今水素技術開発に取り組んでいます。水素を安全に貯蔵するのが燃料電池で、水素を燃やすと2酸化炭素は発生せず、全く無公害の水になる。水素製造のもっとも原始的な方法は水から作ることであり、水を電気分解すれば水素と酸素になることは皆さんご承知のことと存じますが、この機会に持続可能のエネルギーは何かとの問題にみんなで取り組んでいけることを願っております。本日、竹村理事の著書を用意いたしましたのでご関心がある方はどうぞお持ち帰りいただきご理解を深めていただければ幸甚に存じます。
今回、伊東市において社団が小水力発電所の設置と運営に本当にご協力された皆様に衷心より深謝し、この設備が将来にわたって伊東市民の大切な財産になることを願い、これらの取り組みが日本中で行われるよう期待し、美しい日本の自然を守り、水と共に生きてきたことを、水の大切さを考える機会となることを希望いたします。
とりあえず、書面をもって伊東市大川浄水場小水力発電所の完成のご報告と発電所の小パンフレットを同封いたしますので、ご高覧賜れば幸甚に存じます。
本日ご来臨賜りました各位のご健勝とご活躍、そして伊東市の活性化を祈念いたしますとともに、これまでのご尽力に感謝申し上げ、今後とも社団に対しましての一層のご協力、ご理解を申し上げます。

謹白

一般社団法人 地域発電推進機構
代表理事 杉原 良孝
業務執行理事    丸山 勝彦

平成30年3月29日

インフォメーション

  • 2013年12月12日:ホームページを開設しました。
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地域発電推進機構

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